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「全校の生徒のみなさん。待ちに待った文化祭がやってきました。・・・今日は幸いにも晴天に恵まれ・・・」

 校庭の脇に作られたステージの上で開会式が行われていた。
 開会の挨拶はもちろん生徒会長の綾子だ。「生徒による生徒のための文化祭」がスローガンなので、今日ばかりは教師の出る幕はほんの少しもない。
 編集デッキの故障も結局簡単なパーツ交換で済み、自主映画の制作もなんとか間に合った。ほかの部も特に問題は起こってなく、綾子は今日の天気のような晴れ晴れとした気分だった。
「・・・私もみなさんの成果発表を見て回るのを楽しみにしています」
 綾子の挨拶が終わった。すると高らかにファンファーレが鳴り響き、

「ただいまより・・・・・・第34回 輪漢学園文化祭を開催します ! !

    わぁーーーーーっ ! ! !

 綾子の開会宣言とともに生徒たちの歓声が校庭から、校舎から響き渡った。屋上から花火が打ち上げられ、あちこちで爆竹まで鳴る始末だ。
 正門が解放され、開門を待っていた見物客がなだれこんできた。
 

「あ! 始まっちゃったわよ。準備いそいで!」
「は、はい! あと少しです!」
「こっちは終わりました!」
 とある教室では女子生徒たちが喫茶店の開店準備に追われていた。女子生徒たちは過激な衣装がウリの美少女戦隊もののアニメのヒロインたちのコスプレをしている。

「裏方も準備OKだ。斥侯部隊出動!」
「アイサー!」
 迷彩服の生徒たちが数名、この喫茶店の看板を持って出て行った。

「さあ、わたしたちも廊下で呼び込みよ!」
「は〜い」
「は、はい」

「いらっしゃいませ〜 『萌え喫茶Kirsche ただいまオープンで〜す」
 

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